今日から否定を解説します。
解説と言っても、サラーっと色んな形の否定を紹介していくだけです!
- 文否定
- 語・句・節の否定
- I don't think ~の文章
- I hope~ / I'm afraidの文章
- never,noを用いた否定
- nothing/nowhere/nobody/none
- 準否定
- 部分否定と全体否定
- 二重否定
- 否定語を用いない否定表現
- 否定語を用いた慣用表現
文否定
赤字が否定語、否定している内容を下線、このマークは否定しているよっていうマークです。
「彼女は昨日学校に来なかった」
「彼はスペイン語に興味がない」
述語動詞をnotで否定すると、文全体の内容を否定する文否定になります。
語・句・節の否定
「私は彼に外に行かないように言った」
↑この文章は述語動詞toldを否定しているのではなく、to go outsideの部分だけを否定している。
※比較してみよう※
「彼に外に行くように言わなかった」
↑この文章は、述語動詞tellを否定して文否定となっている
「私は悲しいから泣いたのではなく、嬉しいから泣いたのだ」
↑この文章は述語動詞cryを否定しているのではなく、理由の部分だけを否定している。
※比較してみよう※
「私は泣きたくなかったから、泣かなかった」
↑この文章は述語動詞cryを否定して文否定となっている
I don't think ~の文章
「彼がバカだとは私は思わない」
※「~だと思う」(think,believe, imagine, expectなど)の動詞は、that節の中ではなく、主節の動詞(thinkなど)を否定にする。
I hope~ / I'm afraidの文章
「雨が降らないといいな」
※願望や不安を表す動詞(hope, be afraidなど)はthat節の中を否定にする。
「残念だけど彼は来ないと思う」
never,noを用いた否定
例:I have never missed school.
「私は一度も学校を休んだことがない」
例:He will have no difficulty finding a job.
「彼は仕事を見つけるのに全く苦労しないだろう」
(=He won't have any difficulty finding a job.)
例:I had to walk home because there was no bus.
「バスがなかったので、家まで歩かなければならなかった」
(=there wasn't any bus)
例:No reason was given for the change of plans.
「計画変更の理由は説明されなかった」
nothing/nowhere/nobody/none
例:I said nothing to her.
「私は彼女に何も言わなかった」
(= I didn't say anything to her)
例:I could find him nowhere.
「彼はどこにも見当たらなかった」
(=I couldn't find him anywhere.)
例:I have nowhere to stay.
「私はどこにも泊まる場所がない」
(=I don't have anywhere to stay.)
例:I told nobody about my dream.
「私は自分の夢を誰にも言わなかった」
(=I didn't tell anybody about my dream)
例:Nobody came to visit him while he was in hospital.
「彼が入院中、誰もお見舞いに来なかった」
例:All the tickets have been sold. There are none left.
「チケットは全部売れてしまった。もう一枚も残っていない」
例:None of the stores were (/was) open.
「どの店も開いていなかった」
※none of 複数名詞(例:none of my students)は単数扱いでも複数扱いでもOK
準否定
文や語句を完全に否定するnoやneverに対し、「ほとんど~ない」などの否定に近い表現を準否定と呼びます。
・few / little【形】ほとんど~ない
例:We had few choices and little time left.
「我々には、ほとんど選択肢も時間も残されていなかった」
※数えられる名詞にはfew、数えられない名詞にはlittleを使う
※few,littleは「ほとんど~ない」という意味で、それ自体に否定の意味を含んでいるので、notなどの否定語を付けない。(×We didn't have few choices and little time left)
※a fewとfew、a littleとlittleの違いはこちらの記事を参照
・hardly【副】ほとんど~ない
例:His handwriting is terrible. I can hardly read what it says.
「彼の字は下手すぎる。何と書いてあるかほとんど分からない」
※hardlyは「ほとんど~ない」という意味で、それ自体に否定の意味を含んでいるので、notなどの否定語を付けない。(×I cannot hardly ready)
・seldom【副】めったに~ない
例:She seldom offers an opinion, much less starts a conversation.
「彼女はめったに意見を言わない、まして会話を始めるなんてことはまずない
※seldomは「めったに~ない」という意味で、それ自体に否定の意味を含んでいるので、notなどの否定語を付けない。(×She didn't seldom offer)
※much less (否定語句の後で)「なおさら~ではない」
・rarely【副】めったに~ない (seldomよりカジュアル)
例:I rarely use facebook anymore.
「私はもうめったにfacebookを使わない」
※rarelyは「めったに~ない」という意味で、それ自体に否定の意味を含んでいるので、notなどの否定語を付けない。(×I don't rarely use)
部分否定と全体否定
「全てが~というわけではない」「必ずしも~というわけれはない」などと、一部分だけを否定する表現を部分否定と呼びます。
部分否定:Not everybody wants to get married.
「みんなが結婚したいわけではない」
完全否定:Nobody wants to be lonely.
「誰も孤独にはなりたくない」
部分否定:I couldn't find all the ingredients.
「材料全てを見つけられなかった」
(いくつか見つけたけど、見つからない物もあった)
完全否定:I couldn't find any of the ingredients./ I could find none of the ingredients.
「材料のどれも見つけられなかった」
部分否定:What you see is not necessarily true.
「目に見えるものが、必ずしも真実とは限らない」
部分否定:The rich are not always happy.
「金持ちが必ずしも幸せとは限らない」
※the 形容詞「形容詞な人々」
二重否定
一つの文の中に否定語が二つあると、お互いを打ち消しあって肯定の意味になります。
例:She never goes shopping without buying shoes.
「彼女は靴を買うことなしに買い物には決して行かない」
→「彼女は買い物に行くと必ず靴を買ってくる」
例:There is no one who isn't afraid of death.
「死が怖くない人はいない」
→「誰だって死は怖い」
例:It is not impossible to change your habits.
「癖を変えるのは不可能ではない」
→「癖は変えられる」
否定語を用いない否定表現
例:My English is far from perfect.
「私の英語は完璧からは程遠い」
→「私の英語は全く完璧ではない」
例:He is the last person to tell a lie.
「彼は嘘をつく最後の人だ」
→「彼は決して嘘をつかない」
to tell a lie はto+動詞の原形《形容詞的用法》で目の前のthe last personを説明しています
例:The last thing I want to do is to hurt you..
「僕がしたい最後のことは君を傷つけることだ」
→「君を傷つけることだけはしたくない」
関係代名詞 thatが省略されていますが、(that) I want to doが目の前のthe last thingを説明しています。
例:He is free from prejudice.
「彼は偏見から自由だ」→「偏見のない人だ」
例:This product is free from artificial additives.
「この商品は人工の添加物から自由だ」
→「この商品は人工の添加物を含みません」
例:Kelly was thankful beyond words.
「ケリーは言葉を超えて感謝した」
→「ケリーは言葉にできないほど感謝した」
例:He is hilarious. He never fails to crack us up.
「彼は、私たちを笑わせることに絶対失敗しない」
→「彼はめちゃくちゃ面白い。必ず私たちを笑わせる」
*hilarious【形】めちゃくちゃ面白い(会話で本当によく使います)
*crack O up【動】Oを大笑いさせる(会話でよく使います)
否定語を用いた慣用表現
nothing but A
「Aだけ」
=not anything but A
butには「~以外」という意味もあるので、「A以外の何もない」→「Aだけ」という意味になる
例:Whle I was in the U.S, I ate nothing but hamburgers.
「アメリカにいる間、ハンバーガーばかり食べていた」
=Whle I was in the U.S, I didnt eat anything but hamburgers.
例:I need noting but love.
「愛しか要らない」
=I don't need anything but love.
例:He does nothing but whine about his wife.
「彼は奥さんの文句を言う以外何もしない」
→「彼は奥さんの文句ばかり言っている」
↑nothing but AのAには名詞だけではなく動詞も使うことができます。
=He doesn't do anything but whine about his wife.
anything but A
「決してAではない」
butには「~以外」という意味もあるので、「A以外なら何でも」→「Aだけでは絶対ない」→「決してAではない」という意味になる。
例:I hate her! She was anything but nice.
「あの人大嫌い!全く優しくなかった」
not ・・・until~
「~まで・・・しない」→「~して初めて・・・する」
例:I didn't realize how much I loved him until he left me.
「彼が私のもとを去るまで、彼をどれだけ愛しているか気づかなかった」
→「彼が私のもとを去って初めて、彼をどれだけ愛しているか気が付いた」
強調構文(詳しくはこちら)にしてIt is not until~ that・・・という形でも用いられます。
強調構文とは、It is 強調したい部分 that ~.の形で「~なのは強調したい部分だ」と訳します。
例:It was not until he left me that I realized how much I loved him.
「私が彼をどれだけ愛しているか気づいたのは、彼が私のもとを去るまでではなかった」
→「彼が私のもとを去って初めて、彼をどれだけ愛しているか気が付いた」
例:It was not until we lose our health that we know its value.
「私たちはその価値を知るのは、私たちは健康を損ねるまでではない」
→「私たちは健康を損ねて初めて、その価値を知る」
cand help but 動詞の原形
=cannot help ~ing「~せざるをえない」
(動名詞の記事でも紹介しました)
例:I couldn't help but overhear your conversation, but I think she is right.
= I couldn't help overhearing your conversation,
「あなたたちの会話を漏れ聞かざるをえない」
→「あなたたちの会話が聞こえちゃったんだけど、彼女が正しいと思いますよ」
cannot ・・・too~
「どんなに~してもしすぎることはない」
例:You cannot study English too much before you study abroad.
「留学前に英語をどんなに勉強してもしすぎるということはない」
例:You cannot be too careful when you choose your job.
「仕事を選ぶときにいくら注意してもしすぎるということはない」
It won't be long before ~.
「~するまで長くないだろう」→「まもなく~するだろう」
例:It won't be long before the police have this place surrounded
「まもなく警察がこの場所を包囲するだろう
no longer ~
「もはや~ない」
例:We are no longer together.
「私たちはもはや一緒ではない」
→「私たちもう別れたの」