ドナルド・トランプが「私は(メキシコとの国境に)壁を作る」と言った。
と言いたい時、英語では2つの言い方(話法)があります。
①直接話法(direct speech)
Donald Trump said "I will build a wall"
②間接話法(reported speech)
Donald Trump said that he would build a wall.
直接話法は人の言った内容を " "(日本語で言う「 」)でそのまま表します。
間接話法は人の言った内容を話し手の言葉に置き換えて表します。
間接話法は、↑の文章で言うと、"I"を"he"に変えるなど、いくつか注意点が必要なので、それを勉強していくのが話法のポイントです。
はじめに
●直接話法を間接話法に書き換える時のポイント●
①伝達動詞(主節の「~と言った」にあたる動詞)を伝達する内容によって変える
②人称代名詞を「話し手から見て誰なのか」を考えて変える
③時制の一致のルールに従う
④時や場所を「話し手から見ていつ/どこなのか」を考えて変える
例:here→there 、today→that day、tomorrow→the next day
直接話法→間接話法への書き換え
色んなパターンの書き換えを詳しく見ていきましょう
伝達内容が平叙文の時
意味:スティーブが私にその日は早退すると言った。
●ポイント
①伝達動詞"said to 人" を "told 人 that ~"に変えます。もちろん「that【接】~ということ」は省略してもOK
②人称代名詞 "I"を"he"に変えます
③時制の一致をしましょう。willを過去形のwouldに変えます
④todayをthat dayに変えます
もうひとつ例文を見てみましょう
意味:彼女はお姉さんがその前の日に赤ちゃんが生まれたと言っていた。
●ポイント
①伝達動詞"said to 人" を "told 人 that ~"に変えます。もちろん「that【接】~ということ」は省略してもOK
②人称代名詞 "my"を"her"に変えます
③時制の一致をしましょう。過去形hadを過去完了had hadに変えます
(「赤ちゃんが生まれた!」と言ったのが過去、それより前に赤ちゃんが生まれたから過去完了)
④yesterdayをthe day beforeに変えます
伝達内容が疑問文の時
・一般疑問文
(yes/noで答えられる疑問文)
意味:その男は、私にその時誰かと付き合っているかどうかたずねた。
●ポイント
①伝達動詞"said to me" を "asked me"に変えます。
一般疑問文の時には「~かどうか」を表す【接】if か【接】whetherを使います。
この時後ろの語順がS'+V'になるのに注意!
②人称代名詞"you"を"I"に変える
③時制の一致をしましょう。"are"を"was"に変えます
④nowをthenに変えましょう
あとは、"?"を"."に変えましょう
もうひとつ例文を見てみましょう。
意味:彼は私にその日雨が降るかどうかたずねた。
・特殊疑問文
(疑問文で始まる疑問文)
意味:彼は私にいつフランスに発つのかたずねた。
●ポイント●
①伝達動詞"said to me" を "asked me"に変えます
特殊疑問文の時には語順を、
疑問詞+S'+V'にします。
そう、間接疑問で解説したあの語順です。
②人称代名詞"you"を"I"に変える
③時制の一致をしましょう。"are"を"was"に変えます。
あとは、"?"を"."に変えましょう。
もうひとつ例文を見てみましょう。
意味:彼女は私にその時何をしていたのかたずねた。
伝達内容が命令文の時
・肯定の命令文「~しなさい」
意味:彼は私に試験に向けて必死に勉強するように言った。
●ポイント●
①伝達動詞"said to me, Study" を "told me to study"に変えます。
tell 人 to+動詞の原形で「人に~するように言う」です(参照)
②人称代名詞を"your"から"my"に変えます。
・否定の命令文「~するな」
意味:彼は私に時間を無駄にしないようにと言った。
●ポイント●
①伝達動詞"said to me, Don't" を "told me not to"に変えます。
tell 人 not to+動詞の原形で「人に~しないように言う」です。(参照)
②人称代名詞を"your"から"my"に変えます。
伝達内容がpleaseの文の時
・肯定のお願い「~してください」
意味:アンは私に宿題を手伝ってと頼んだ。
●ポイント●
①伝達動詞"said to me, Please" を "asked me to"に変えます。
ask 人 to+動詞の原形で「人に~するように頼む」です。(参照)
②人称代名詞を"me"から"her"に、"my"を"her"に変えます。
・否定のお願い「~しないでください」
意味:ベンは私に彼がしたことを誰にも言わないでと頼んだ。
●ポイント●
①伝達動詞"said to me, Please don't" を "asked me not to"に変えます。
ask 人 not to+動詞の原形で「人に~しないように頼む」です。(参照)
②人称代名詞を"I"から"he"に変えます。
③what he didを過去完了のwhat he had doneにしてもOK。
伝達内容がLet'sの文の時
意味:彼らは私にプロジェクトに取り掛かりましょうと提案した
●ポイント●
①伝達動詞"said to me," を "suggested to me"に変えます
suggestという動詞は "suggest 人 (that) S' (should) V' " という形で使います
(suggest 人 to+動詞の原形ではない!)(参照←この内容とても重要なので要復習)
伝達内容が感嘆文の時
意味:彼女は私がなんて素晴らしい生徒なんだと感激した。
●ポイント●
①伝達動詞"said"を"exclaimed"に変える(別にexclaimじゃなくてもいいけど・・・)
感嘆文は"What a 形+名+S+V!"という形でもともとS+Vの語順になっているので、間接話法に書き換えても、語順はそのまま。