今日は仮定法の応用編を解説します。
前回習った基本的な形の仮定法以外の仮定法を紹介します。
- If S were to 動詞の原形,
- If S should 動詞の原形
- If only S+仮定法
- as if ~ ( = as though)
- If it were not for A,
- If it had not been for A,
- It is time 仮定法過去
- If の省略
If S were to 動詞の原形,
「もしSが~するとしたら」
この表現は、未来について可能性が低いことを仮定する時に使います。
例:The restaurant I ate at in Vietnam was so good.
If I were to live there, I would be a regular.
「ベトナムに行った時に食べたレストランはとても美味しかった。
もしも、そこに住むとしたら、常連になるだろう」
ベトナムに住む可能性は低いけど、もしも住むならと可能性の低いことを想像しています。
If S should 動詞の原形
「万が一~することがあれば」
可能性がとても低く「そういうことがほとんどないだろう」という話者の気持ちが込められています。
If S should 動詞の原形, の後に仮定法ではない(時制を前にずらさない)普通の文章を置くこともできます。
例:If you should fail the test, you will be allowed to try 2 additional times.
「万が一テストに落ちたとしても、もう2回追試を受けることができます」
If only S+仮定法
「~でさえあればなぁ!」
例:If only tears could bring you back.
「涙であなたを取り戻すことが出来さえすればなぁ」
という歌があります(私も今知りましたが笑)
例:If only I hadn't drunk so much beer last night.
「昨晩あんなにビールを飲んでさえいなければなぁ」
as if ~ ( = as though)
「あたかも~のように」
この表現は"事実とは異なること例え"で使います。事実と異なるのだから、~に入る文章は仮定法(時制をひとつ前にずらす)を使います。
例:He talks as if he were a child.
「彼はあたかも子どもであるかのように話す」
例:He acted as if he had not slept the entire 3 days.
「彼はあたかも丸3日寝ていないかのように振舞った」
If it were not for A,
「もしも(現在)Aがなかったら」
=Without A, / But for A,
例:If it were not for you, I wouldn't be here now.
「もしもあなたがいなければ、私は今ここにいないでしょう」
=Without you, / But for you,
If it had not been for A,
「もしも(過去に)Aがなかったら」
=Without A, / But for A,
例:If it had not been for the support of my family, I wouldn't have made it this far.
「もしも家族の支えがなかったら、ここまで頑張れていなかったでしょう」
=Without the support of my family,
=But for the support of my family,
It is time 仮定法過去
「もう~してもいい時間だ」
「もう~してもいい頃なのに、まだしていない=事実と異なる」ので、仮定法を使います。相手に注意をしている、少し嫌味ともとれる表現です。
例:It's time you started working on your project.
「もう課題に取り掛かってもいい時間だよ」
If の省略
(入試にもよーく出ます!)
仮定法の象徴とも言える"If"が省略されて無くなってしまうことがあります
「ifはなかったら仮定法かどうか分からん!」と思ってしまったあなた、安心してください。ifを省略した文章は、倒置が起こります。
英語という言語はずいぶん前に話したように、SVOやSVOCなど決まった並べ方で文章を作ります。そんな英語の文章を、強調したい語を無理矢理文章の最初に置いたり、今回のようにある語を省略したりすると、語順が疑問文の語順に変わってしまいます。それを倒置と呼びます。
それでは実際に、どんな風になるのか、これまで紹介した例文を使って見てみましょう。
例:「もし私があなたなら、彼の顔面を殴るわ」
👆Ifという語を省略したので、倒置が起こって、"I were"が"were I"(疑問文の語順)になっています。
例:「もし君が入院していたと知っていたなら、お見舞いに行ったのに」
例:「万が一テストに落ちたとしても、もう2回追試を受けることができます」
例:「もしもあなたがいなければ、私は今ここにいないでしょう」
例:「もしも家族の支えがなかったら、ここまで頑張れていなかったでしょう」
倒置の文章は格調の高いかしこまった文章でよく使われるので、会話で使う頻度はあまり高くありません。
でも、入試には並び替え問題でめちゃめちゃ出てきます!特に最後の2つの「もしも~がなかったら」の倒置は狙われます。