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TOIEC985点を取得した元高校教員が、使える例文を用いながら、苦手な人にも分かりやすく英文法を解説します。

【高校英文法をやり直したい人必見】分詞⑤「分詞構文(実践編)」を丁寧に解説!

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前回勉強した分詞構文ですが、接続詞や主語が省略されて、どう訳したらいいの!?と思う人がいるかもしれませんが、ネイティブは細かいことをあまり気にせず使っています。(要は適当!感覚!)

 

前に何回か話しましたが、動名詞であれ、進行形であれ、~ingというのは、

躍動感、臨場感が伝わる表現です。

分詞構文の現在分詞も同じ、~ingから躍動感、臨場感が伝わります

 

例えば、物語を読んでいて、

When they were looking into the treasure chest, they found a huge chunk of gold lying at the bottom.

か 

Looking into the treasure chest, they found a huge chunk of gold lying at the bottom. 

どちらの方が臨場感、躍動感がありますか?

一つ目の文章は、ただ単に、「宝箱の中を探しているときに、底に大きな金の塊があるのを見つけた」という事実の描写って感じがします。

それに対して、分詞構文(~ingから始まる文章)にすると、話に勢いとか臨場感、躍動感が加わって、物語を読んでいてわくわくしませんか?

(私が作った文章だから、そんなにわくわくしないかもしれませんが・・・笑) 

  

分詞構文を習った後の定期試験には

「次の文を分詞構文にしなさい」という問題が出るかもしれませんが、

大学入試にはそんな問題は出ません。

どんな風に問題に出されるかというと、

次の空所に入る適当なものを選びなさい。

1、(             ) with other countries, France is very expensive to live in.
① Comparing    ②Compared  
③To compare   ④Compare

 2、(            ) from here, Mt. Fuji is so beautiful.
① Seeing ②To see 
③Seen ④In seeing

 3、The train (            ), we had to get out of it and walk to the station.
① was broken down   
②broke down
③being breaking down
④having broken down

 という感じの選択問題でよく出されます。

 〖答え〗
1、②  
2、③
3、④

 〖解説〗
まず、1,2,3どの問題にも共通して言えるのは、

( )に入る選択肢①~④を見て、どれも接続詞がないことに気づきましょう。

接続詞がないのに、2つの文がカンマ「,」だけでつながっているのはおかしいです

つまり、ここで「接続詞がないのにカンマだけで2つの文がつながるはずがない!接続詞が省略された分詞構文の問題だ!」とひらめいてください。

  

1、(             ) with other countries, France is very expensive to live in.
① Comparing    ②Compared  
③To compare   ④Compare

まず、分詞構文なので、③と④は選択肢から消します。

①か②で迷うところですが、"(             ) with other countries,"の節の主語が省略されているので、こちらの節の主語もFranceで同じだったから省略されたんだなーと考えます。

Franceは「他の国と比べている」のではなく「他の国と比べられる」のだから過去分詞のcomparedが正解です。

詳しく、もとの文から見てみましょう。

When it is compared with other countries, France is very expensive to live in.
分詞構文でいじるのは従属節(接続詞がある方の文)なので、When it is ~の文をいじります。

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①接続詞を消す 
②主語が主節の主語と同じなら消す
(=違うなら消さない) 
③最初に出てきた動詞を~ingにする

 という感じで答えを導き出してください。

訳:「他の国と比べられたとき、フランスは住むのにとてもお金のかかる国だ」
→「他の国と比べると」

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2、(            ) from here, Mt. Fuji is so beautiful.
① Seeing ②To see 
③Seen ④In seeing

 これも、分詞構文なので、②と④は選択肢から消えます。

この文章も、1と同じ考え方です。"(            ) from here,"の節に主語がないということは、Mt.Fujiで同じだったから省略されたんだなーと考えます。

富士山は「ここから見ている」のではなく、「ここから見られる」ので、

過去分詞のSeenが正解です。

詳しく、もとの文から見てみましょう。
When it is seen from here, Mt. Fuji is so beautiful.

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①接続詞を消す 
②主語が主節の主語と同じなら消す
(=違うなら消さない) 
③最初に出てきた動詞を~ingにする

  という感じで答えを導き出してください。

 訳:「ここから見られるとき、富士山はとても美しい」
→「ここから見ると」

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3、The train (            ), we had to get out of it and walk to the station.
was broken down      
②broke down
③being breaking down
 ④having broken down

まず、分詞構文なので①と②が消えます。

もとの文章を想像して作ってみると、こうなります。

Since the train had broken down, we had to get out of it and walk to the station.

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①接続詞を消す 
②主語が主節の主語と同じなら消す
(=違うなら消さない) 
③最初に出てきた動詞を~ingにする

電車から出て駅まで歩かなければならなかったのか過去→過去形

それより前の時点で電車が故障した→大過去(had+過去分詞)

という時制になっています。

 訳:「電車が故障したので、私たちは電車から出て、駅まで歩かなければならなかった」

もしも、③が正解だったとしたら、もとの文はこうなります。

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まず、Beingが残っているのは変だし、時制もおかしいですよね?

「電車が壊れているところだったので、電車を出て」って変でしょ?

だから③も選択肢から消えます。

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分詞構文の問題は以上です。

 

まとめると、

分詞構文はよく選択問題で出される。

分詞構文は、自由英作文の問題で使えたらかっこいい。

英文を読んでいて出会ったら、サクっと感覚で意味をとればいい。

という感じです。

 

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