動名詞とは名前のとおり、
《動詞+ing》の形で名詞の役割をするものです。
× I like sing.
「私は歌うが好き」
〇 I like singing.
「私は歌うことが好き」
ちゃんと勉強した人は
「あれ、見たことあるような」
と思うかもしれません。
そう、
《to+動詞の原形》の名詞的用法も同じように
「~すること」という意味でした。
同じようなこの2つ、
先生によっては「=だよ」とか
書き換え問題にするかもしれませんが、
ニュアンスが違うので、同じではありません!
(詳しくは後↓で書きます)
とりあえず、動名詞を詳しく勉強していきましょう。
●動名詞の基本●
動名詞とは《動詞+ing》の形で
名詞のように働きます。
「~すること」という意味です。
以下のように文で使われます。
主語になる場合
文の中で主語(S)になることができます。
「留学することは(ずっと)私の夢です」
補語になる場合
文の中で補語(C)になることができます
「私の趣味は本を読むことです」
「イノベーションとは1000のものにnoと言うことである」
by Steve Jobs
目的語になる場合
文の中で目的語(O)になることができます
「彼女は絵を描くことが好きです」
「昨日ランチであなたとお話しできて楽しかったです」
前置詞の目的語になる場合
文の中で前置詞の目的語(O)になる(前置詞の直後に置く)ことができます
「彼は踊ることが上手だ」
「私は母親であることを誇りに思う」
「こんな素晴らしいパーティーを企画してくれてありがとう」
「部長に送る前に詳細をもう一度確認しよう」
動名詞《動詞+ing》と《to+動詞の原形》名詞的用法の違い
ざっくり言うと2つとも
「~すること」という意味で同じに見えますが、
ニュアンスは全然違います。
✔違い①
以前習った《to+動詞の原形》は
名詞的用法以外にも様々な用法、訳し方がありましたが、
動名詞には「~すること」
という訳し方しかありません。
なので、動名詞のほうが
「~すること」という名詞感が強いです。
✔違い②
~ingと言えば
《現在進行形》を思い出しませんか?
現在進行形(例:I'm eating cookies now)の~ingと、
動名詞の~ing、
一見全く別物に感じますが、
実は共通していることがあります。
それは
「~ingから伝わるイメージは躍動感、臨場感、動いてる感じです。」
これ、現在進行形の時に説明しましたよね?
現在進行形の~ingも
動名詞の~ingも、
躍動感、臨場感、動いている感じが伝わります。
しかし、
《to+動詞の原形》名詞的用法には
その感じはありません。
例:Hey! I told you texting while driving is dangerous!!!!
「ちょっと!運転中にメールすることは危険って言ったでしょ!」
この文章で想像できるのは、
目の前で携帯をいじっているのを見て怒っている様子。
動名詞のtexting「メールすること」は
今目の前で行われていることなので、
躍動感、臨場感、動いている感じがありますよね。
この文章《to+動詞の原形》名詞的用法に書き換えると変な感じです。
だって、
《to+動詞の原形》名詞的用法には
躍動感、臨場感はないから。
《to+動詞の原形》名詞的用法は、
どっちかと言うと、
ルールや法則、一般常識
を言っている感じがします。
なので、こんな文章には
《to+動詞の原形》がぴったりです。↓
My teacher from high school would always say,
"To study English is really important."
「高校の時の先生が昔よく言ってたなぁ。
”英語を勉強するのは本当に大切だ”って。」
この文章には、
躍動感、臨場感はいらないし、
一般常識を言ってる感じなので、
《to+動詞の原形》がしっくりきます。
もう一つ例を見てみましょう。
例:I like playing soccer with my friends.
《動名詞》
I like to play soccer with my friends.
《to+動詞の原形》
2つとも
「友達とサッカーをするのが好き」
という意味ですが、ニュアンスが違います。
《動名詞》の文章は
実際に友達とサッカーをしている
生き生きとした風景が浮かんできそうです。
一方、《to+動詞の原形》は
そんな感じはありません。
淡々と、自分の好きなこと、趣味を述べている感じがします。
まとめると、
動名詞の~ingには
躍動感、臨場感、動いている感じがある、
ということです。
✔違い③
《動名詞》は
「すでに実行していること、してしまったこと」
《to+動詞の原形》は
「これからすること」というイメージがあります。
例:Playing soccer is a lot of fun.
《動名詞》
To play soccer is a lot of fun.
《to+動詞の原形》
2つとも
「サッカーをすることは楽しい」ですが、
《動名詞》の文は②で説明した通り、
イキイキとした感じが伝わるので
今実行している、過去にした(普段からしている)ので
「サッカーをするのが楽しい」と言っている感じがします。
それに対し《to+動詞の原形》の文は、
「サッカーをする(としたら)楽しい」
というこれから起こることを想像している感じがします。
例:I really like living in Japan.
「私は本当に日本に住むのが好きだ」
すでに日本に住んでいるので、livingが自然です。
以上が違いです。
これらの違いに
神経質になりすぎる必要はありません。
英語にたくさん触れれば
どの場面でどちらが自然か
なんとなく感覚で分かるようにもなります。
とりあえず、
~ingにはイキイキとした、躍動感、臨場感がある
ということだけは覚えておいてください。
(これから先もちょくちょくこの感覚、出てきます。
例えばこことか↓)