四つ目に紹介する助動詞はwillとwouldです。
will
以下のような意味があります。
未来の予測
「~だろう」
ある事柄が間違いなく起こるだろうと話者が信じている
例:John won't pass the exam. He hasn't studied hard enough.
「ジョンは試験に受からないだろう。勉強していないから」
例:This plate is really hot. You'll burn yourself, if you touch it.
「このお皿は熱いから、触るとヤケドするよ」
話し手の意志
「~するつもり」
※その場で「~しよう」と決めた事柄を表す
例:Oh, I've left the door open. -Ok, I'll go and shut it.
「あ、ドアを開けっぱなしにしちゃった」「OK、閉めてくるよ」
(このwillと=be going toと学校では習うかもしれませんが、意味が違います。ここに詳しく書いています)
三人称の意志
例:She will study hard and go to Harvard.
「彼女は一生懸命勉強して、ハーヴァードに行くつもりだ」
例:I always try to stop her, but she won't listen to me.
「私はいつも彼女を止めようとするが、彼女はどうしても私の言うことを聞こうとしない」
例:We've been trying to open this door, but it won't open.
「このドアを開けようとしてるんだけど、どうしても開かない」
依頼・勧誘
「~していただけませんか」
例:Will you wait for a second?
「少し待っていただけますか」
現在の推量
「たぶん~だろう」
例:Mom will be downstairs.
「お母さんは1階にいるだろう」
現在の傾向、習性
「よく~するものである」
例:Glass will break.
「ガラスは割れるものだ」
例:People will talk.
「人はしゃべるものである」→ことわざ「人の口に戸は立てられない 」
例:Boys will be boys.
「男の子はどこまでも男の子」→「男ってしょうがないわね」「男の子の多少のいたずらは仕方ない」
would
以下のような意味があります。
過去の強い意志
例:I tried to stop her but she wouldn't listen to me.
「私は彼女と止めようとしたが、彼女はどうしても私の言うことを聞こうとしなかった」
例:We tried our best but the door wouldn't open.
「最善は尽くしたが、ドアはどうしても開かなかった」
丁寧な依頼・勧誘
「~していただけますでしょうか?」
例:Would you pick me up at the station?
「駅に迎えに来ていただけますでしょうか?」
★wouldはwillより心理的な距離感(丁寧さ)を表す
現在の弱い推量
「たぶん~だろう」
例:That would be great.
「いいですね」
例:Who would believe your stupid story?
「誰があなたのばかげた話を信じるだろうか?」
例:Do you think he will come? - i would say no.
「彼は来ると思う?」「私のnoと言うだろう」→「まぁ来ないだろうね」
例:You would not believe what I’ve been through tonight!
「今夜僕が経験したことを君たちは信じないだろうね!」
(映画Toy Story 3より Mr.Potato headのセリフ)
★wouldはwillより心理的な距離感(確信度の低さ)を表す
過去の習慣
「よく~したものだった」
(wouldのあとにoftenはalwaysなどの副詞がくることが多い)
例:We would often sleep over at her house when we were kids.
「私たちは子どものころ、よく彼女の家でお泊りしたものだった」
※sleep over 【動】お泊りする
例:I would sometimes travel alone when I was a college student..
「大学生のこと時々一人旅したものだった」
wouldとused toの違い
後日紹介する予定のused toも過去の習慣を表しますが、以下のような違いがあります。
①used toは「今はそうではないが、以前は~だった」という過去との対比の意味を示すが、wouldは「以前は~だった」と回想している場合が多く、現在はどうかについては示していません。
例:My grandmother used to take her dog for a walk every morning.
「祖母は毎朝犬の散歩に行っていた(今は行っていない)」
例:My grandmother would often take her dog for a walk every morning.
「祖母は毎朝犬の散歩に行っていた(今はどうかは述べていない)」
②used to は動作動詞にも状態動詞も使えますが、wouldは動作動詞のみに使え、状態動詞には使うことができません。
例:〇I used to like him.(likeという状態動詞にもOK)
「私はかつて彼が好きだった」
例:〇I used to study French.(studyという動作動詞にもOK)
「私はかつてフランス語を勉強していた」
例:×I would like him.(likeという状態動詞にはNG)
③wouldには「意志」のニュアンスがあるので「いつも好きこのんで」という雰囲気が伝わる。
④wouldは過去の話であることが明白な文脈の中か、単独の場合は過去の時を示す副詞語句と用いるが、used toはその必要はありません。
実際、会話で使うのはused toかな!
以上がwillとwouldの意味です。
最後に・・・
wouldを用いた重要表現
・would like to 動詞の原形「~したい」 ※"want to 動詞の原形"より丁寧な表現
例:Would you like to have something to drink?
「何か飲み物を飲みたいですか?」→「お飲み物いかがですか?」
例:I would like to thank you for your hospitality.
「あなたのご厚意に感謝したい」※hospitality【名】親切なもてなし
例:Would you like to go out with me? - I would love to!
「僕と付き合いたいですか?」→「僕と付き合ってくれませんか?」-「是非!」
※"I would like to 動詞の原形”のlike をloveに変えることで、ノリノリな感じが伝わります。そしてI would love to go on a date with you.のgo以下を省略しています。
・would rather 動詞の原形 (than 動詞の原形)「(・・・するより)むしろ~したい」
例:I would rather stay here.
「どちらかと言えばここにいたい」
例:I would rather quit my job than work so hard.
「そんなに働くよりもむしろ仕事を辞めたい」
例:I would rather not be married.
「どちらかというと結婚したくない」
例:Would you rather be single?
「どちらかというと独身でいたいですか?」
例:If you let us know your email address, we can put you on our mailing list.
「アドレスを教えていただけたら、メーリングリストに追加できます」
Oh, I would rather not. I get too many emails.
「あぁ、遠慮しときます。メールたくさん来るので」
例:I would rather be a role model than a supermodel.
「私はスーパーモデルになるよりも、むしろロールモデル(模範)になりたい」