元教員が分かりやすく教える英文法

ばか丁寧な高校英文法

TOIEC985点を取得した元高校教員が、使える例文を用いながら、苦手な人にも分かりやすく英文法を解説します。

【高校英文法をやり直したい人必見】「仮定法の応用」を丁寧に解説!入試に出ます!

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今日は仮定法の応用編を解説します。

前回習った基本的な形の仮定法以外の仮定法を紹介します。

If S were to 動詞の原形,

「もしSが~するとしたら」

この表現は、未来について可能性が低いことを仮定する時に使います。

例:The restaurant I ate at in Vietnam was so good.

If I were to live there, I would be a regular.

「ベトナムに行った時に食べたレストランはとても美味しかった。

もしも、そこに住むとしたら、常連になるだろう」

ベトナムに住む可能性は低いけど、もしも住むならと可能性の低いことを想像しています。

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If S should 動詞の原形

「万が一~することがあれば」

可能性がとても低く「そういうことがほとんどないだろう」という話者の気持ちが込められています。

If S should 動詞の原形, の後に仮定法ではない(時制を前にずらさない)普通の文章を置くこともできます。

例:If you should fail the test, you will be allowed to try 2 additional times.

「万が一テストに落ちたとしても、もう2回追試を受けることができます」

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If only S+仮定法

「~でさえあればなぁ!」

例:If only tears could bring you back.

「涙であなたを取り戻すことが出来さえすればなぁ」

という歌があります(私も今知りましたが笑)

www.youtube.com

例:If only I hadn't drunk so much beer last night.

「昨晩あんなにビールを飲んでさえいなければなぁ」

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as if ~ ( = as though)

「あたかも~のように」

この表現は"事実とは異なること例え"で使います。事実と異なるのだから、~に入る文章は仮定法(時制をひとつ前にずらす)を使います。

例:He talks as if he were a child.

「彼はあたかも子どもであるかのように話す」

例:He acted as if he had not slept the entire 3 days.

「彼はあたかも丸3日寝ていないかのように振舞った」

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If it were not for A,

「もしも(現在)Aがなかったら」

=Without A, / But for A,

例:If it were not for you, I wouldn't be here now.

「もしもあなたがいなければ、私は今ここにいないでしょう」

=Without you, / But for you,

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If it had not been for A,

「もしも(過去に)Aがなかったら」

=Without A, / But for A,

例:If it had not been for the support of my family, I wouldn't have made it this far.

「もしも家族の支えがなかったら、ここまで頑張れていなかったでしょう」 

=Without the support of my family,

=But for the support of my family,

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It is time 仮定法過去

「もう~してもいい時間だ」

「もう~してもいい頃なのに、まだしていない=事実と異なる」ので、仮定法を使います。相手に注意をしている、少し嫌味ともとれる表現です。

例:It's time you started working on your project.

「もう課題に取り掛かってもいい時間だよ」

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If の省略

(入試にもよーく出ます!)

仮定法の象徴とも言える"If"が省略されて無くなってしまうことがありますf:id:chachachambo:20170928164451p:plain

「ifはなかったら仮定法かどうか分からん!」と思ってしまったあなた、安心してください。ifを省略した文章は、倒置が起こります。

英語という言語はずいぶん前に話したように、SVOやSVOCなど決まった並べ方で文章を作ります。そんな英語の文章を、強調したい語を無理矢理文章の最初に置いたり、今回のようにある語を省略したりすると、語順が疑問文の語順に変わってしまいます。それを倒置と呼びます。

それでは実際に、どんな風になるのか、これまで紹介した例文を使って見てみましょう。

例:「もし私があなたなら、彼の顔面を殴るわ」

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👆Ifという語を省略したので、倒置が起こって、"I were"が"were I"(疑問文の語順)になっています。

 

例:「もし君が入院していたと知っていたなら、お見舞いに行ったのに

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例:「万が一テストに落ちたとしても、もう2回追試を受けることができます」

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例:「もしもあなたがいなければ、私は今ここにいないでしょう」

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例:「もしも家族の支えがなかったら、ここまで頑張れていなかったでしょう」

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倒置の文章は格調の高いかしこまった文章でよく使われるので、会話で使う頻度はあまり高くありません。

でも、入試には並び替え問題でめちゃめちゃ出てきます!特に最後の2つの「もしも~がなかったら」の倒置は狙われます