元教員が分かりやすく教える英文法

ばか丁寧な高校英文法

TOIEC985点を取得した元高校教員が、使える例文を用いながら、苦手な人にも分かりやすく英文法を解説します。

【知らなきゃヤバイ!?】英語は冠詞を間違えると意味が変わる!

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英語にはあって日本語にはない冠詞というやっかいな奴。

私も英語学習歴20年以上ですが、まだまだマスターできません。

たかが冠詞、されど冠詞。

冠詞を間違えると意味が変わってしまうので、しっかりと勉強していきたいものです。

冠詞の基本

a/an

◎可算名詞の単数形に使われる

・「1つの」という意味
例:I waited for an hour.

・初めて話題に上る名詞
例:I met a girl at the party yesterday.

・「ある1つの」「他に同類がいる」という意味
例:I asked a student to answer the question. 

the

◎可算名詞にも不可算名詞にも使われる

・前に話題に出た名詞に2回目から使われる
例:I have a dog and a cat. The dog is a girl and the cat is a boy.

・状況や前後関係から何を指すか分かる時
例:Ms.Evans asked me to go back to the room and lock the door.

・唯一のもの
例:the earth, the moon, the west 

 

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それでは、これから出す例文がどのように違うのか見ていきましょう。

問1

1. The bride is a daughter of Mr. & Mrs. Edward.
2. The bride is the daughter of Mr. & Mrs. Edward.

1.「花嫁はエドワード夫妻の娘のうちの1人です」
⇒娘は2人以上いて、そのうちの1人
2.「花嫁はエドワード夫妻の1人娘です」
⇒娘は1人だけ

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問2

1. × Mr. Edward is a president of our company.
2. Mr. Edward is the president of our company.
3. Mr. Edward is president of our company.

1.×「エドワード氏は我が社の社長のうちの1人です」
⇒社長が2人以上?
2. 「エドワード氏こそ我が社の社長です」
⇒社長を強調
3.「エドワード氏は我が社の社長です」
⇒最も一般的な言い方

なぜpresidentに冠詞をつけないの?

唯一の職務や地位を表す語が補語(c)として使われる場合は、冠詞をつけません。

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「ケンはチームのキャプテンに選出された」
captainという地位は、チームの中で一人だけ。そんな語が補語(C)として使われているので、the やaは付けません。

このような単語には、king, queen, president(大統領、社長など), governor(知事),mayer(市長),chairperson(議長), leaderなどがあります。f:id:chachachambo:20190110192009j:plain

問3

1. Three of them were rescued.
2. The three of them were rescued.

1. 「彼らのうち3人だけが救助された」
⇒「彼ら」が何人いたかはわからないが、3人だけ助かって他の人は助からなかった

2.「彼ら3人全員救助された」
⇒「彼ら」は全部で3人で、その3人が助けられたf:id:chachachambo:20190110192009j:plain

問4

1. Employees of the company were dismissed.
2. The employees of the company were dismissed.

1. 「その会社の複数の社員が解雇された」
⇒何人かがリストラ。
2. 「その会社の従業員全員が解雇された」
⇒全員解雇。会社倒産。
複数名詞にtheがついているときは、その名詞全て

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問5

1. An engine of the plane was broken.
2. The engine of the plane was broken.
3. Engines of the plane were broken.
4. The engines of the plane were broken.

1. 「その飛行機には複数のエンジンがあって、そのうち1つが壊れた」
⇒飛行機はまだなんとか飛べるだろう
2. 「その飛行機にはエンジンが1つしかなく、そのエンジンが壊れた」
⇒飛行機は間違いなく墜落する
3.「その飛行機にはエンジンが複数あって、そのうち全部ではないが複数のエンジンが壊れた」
⇒飛行機はおそらく墜落するのではないか
4.「その飛行機にはエンジンが複数あって、その全部が壊れた」
⇒飛行機は間違いなく墜落する

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問6

1. Ms. Johnson called this morning.
2. A Ms. Johnson called this morning.

1. 「ジョンソンさんが今朝電話してきた」
2. 「ジョンソンさんとかいう人が今朝電話してきた」

人名を複数形にしたり冠詞をつけると意味が変わる

 ①the Johnsons
「ジョンソン家の人々全員」「ジョンソン夫妻」

②He married a Kennedy.
「彼はケネディ家の女性と結婚した」

③They bellieve that he is a Kant.
「彼がカントのような哲学者だと思っている人もいる」
⇒カントのような哲学者がほかにもいることを示す

④They believe that he is the Kant of our age.
「彼が現代のカントだと思っている人もいる」
⇒現代のカントは彼しかいないことを示すf:id:chachachambo:20190110192009j:plain

問7

1. He is behind time.
2. He is behind the time.

1.「彼は時間に遅れている」
2. 「彼は時代遅れだ」

theがあるとないとで意味が全然違う!

"behind time"でgoogle画像検索をするとこれが出てくる⇩
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"behind the time"でgoogle画像検索をするとこれが出てくる⇩

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問8

1. Do you have time?
2. Do you have the time?

1. 「お時間ありますか?お暇ですか?」
2.「今の時刻を教えてもらえますか?」

theがあるとないとで意味が全然違う!

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問9

1. She went to school.
2. She went to the school.

1.「彼女は学校に行った」
⇒生徒として、勉強するために
2. 「彼女は学校という建物に行った」
⇒生徒としてではなく、他の目的のために

詳しくはこちらで解説しています⇩