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【高校英文法をやり直したい人必見】分詞①「分詞の基本」を丁寧に解説!

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 今日から分詞を勉強します。

そもそも分詞って何ですか?

 

ポイント

 分詞とは、
動詞の形を少し変えて
形容詞の機能を持たせた
もの
です。

例えば「走る」という動詞を
「走っている〇〇」という風に形を変えて
形容詞の機能(名詞を修飾する)を持たせたものです。

 

分詞には、
現在分詞(~ing)と
過去分詞(~edなど)

の2種類があります。

現在分詞(~ing)は
「~している〇〇」

過去分詞(~edなど)が
「~される〇〇」
という意味です。

 

まとめると、現在分詞(~ing)と過去分詞(~edなど)が
形容詞(例:beautiful,pretty)と同じように働く
ということです。

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分詞がどんなものかサラッと分かったところで、詳しく見ていきましょう。 

①現在分詞

動詞の後ろに-ingをつけて
「~している」という能動的な意味を表して名詞を修飾します。
(「現在」と名前はついていますが、時制としての「現在」「過去」は関係ありません)

例:「泣いている赤ちゃん」

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赤ちゃんは「泣かれる」のではなく「泣いている」ので現在分詞を使います。

 

 文の中で実際に使ってみましょう。
例:The first step to soothing a crying baby is to make sure physical needs are met.
「泣いている赤ちゃんを落ち着かる最初のステップは、身体的な要求が満たされているかを確認することです」 

 

それでは、「泣いている」に+αの情報がくっついて
「ベビーベッドで泣いている赤ちゃん」
と言いたい時はどうするでしょう?

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*crib【名】ベビーベッド

これは×です。

なぜなら、"crying in the crib"が長すぎるから。
にも話しましたが、英語は頭でっかちを嫌う言語です。

そんな時は、そう!長いものは後ろに置こう!ということで
全部まとめて後ろに持っていきます。

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 現在分詞(crying)一語だけなら、名詞(baby)の前に置いてOK。

でも+αの情報がくっついて、長くなったら名詞の後ろに置きます。

(という風に参考書には書いてありますが、実際は、一語でも名詞の後ろに置きます・・・
baby cryingって感じで。これについてはあとで詳しく書きます)

 

②過去分詞

基本的には動詞に-edを付けて、
「~される」という受動的な意味を表し、名詞を修飾します。

(breakの過去分詞はbroken、speakの過去分詞はspoken、runの過去分詞はrunのままなど、edをつけない特殊な形もあります)

(「過去」と名前はついていますが、時制としての「過去」は関係ありません)

例:「粉々にされたコップ」→「粉々のコップ」

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*smash【動】粉々にする

コップは自分が何かを「粉々にする」のではなく
「粉々にされる」ので過去分詞
を使います。

 

それでは、「粉々にされた」に+αの情報がくっついて
「ハンマーで粉々にされたコップ
」と言いたい時はどうするでしょう?

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これも×。理由は同じ、長すぎるから。まとめて後ろに持っていきましょう。

 

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過去分詞(smashed)一語だけなら、名詞(cup)の前に置いてOK。
でも+αの情報がくっついて、長くなったら名詞の後ろに置きます。 

 

実際に文の中でどんな風に使われるか見てみましょう。
〔新幹線のアナウンスより〕

Smoking is not allowed on this train except in the designated smoking rooms located in cars 3, 7 and 15. 
*designated  は designate【動】指定する の過去分詞
**located は locate【動】置く、設ける の過去分詞

詳しく見てみると、

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 designatedは一語なので、
"smoking rooms"の前に置き、
locatedは+αの情報(in cars 3, 7 and 15)がくっ付いて長くなったので、
まとめて全部後ろに置いています。

 

日本語にすると、
前半のthe designated smoking roomは
「指定された喫煙場所」。
後半のsmoking rooms located in cars 3, 7 and 15. は
「3,7,15号車に設置された喫煙場所」
合わせると、「3,7,15号車に設置された、指定の喫煙場所」という意味です。

文全体を訳すと、
Smoking is not allowed on this train except in the designated smoking rooms located in cars 3, 7 and 15. 
3,7,15号車に設置された、指定の喫煙場所以外では、喫煙はこの電車では許されていません。」となります。

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さっき言った基本的なルール

・分詞一語で名詞を修飾するときは、名詞の前に置く。

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・+αの情報が加わって長くなったら、名詞の後ろに置く。

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基本的にはこれで正しいのですが、
実はそうでもないです。

修飾する名詞の「一時的な状態」を描写するときは、
分詞一語でも名詞の後ろに置くのが普通
です。

例:Look at the baby sleeping.
→1人の赤ちゃんがいて、その赤ちゃんが寝ている様子を指します(一時的状況)
「赤ちゃんが寝てるのを見て」

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 一方、分詞一語を名詞の前に置くと、
普通の形容詞(例:pretty)と同じように、名詞を区別・分類する働き
をします。
例:Look at the sleeping baby.
→何人かいる赤ちゃんのうち、起きている赤ちゃん、座っている赤ちゃんじゃなくて、寝ている赤ちゃんを指しています(区別・分類)

「あの寝ている赤ちゃんを見て」

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次回からはもっと詳しく分詞を勉強していきます。