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【高校英文法をやり直したい人必見】「現在時制」を丁寧に解説!入試にも出ます!

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 今日は第3章 時制についてです。

 時制というのは、現在、過去、未来など、
時の表現をどのように英語でするかという話です。

とても長い話になるので、
今日は「現在」の話だけをしたいと思います。

(説明が長くなりますが、大事な話なので、根気強くしっかり読んでくださいね)

現在時制とは、その名の通り、現在のことを表現します。

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①現在時制

I live in Boston.
「私は(現在)ボストンに住んでいる」
He is 16 years old.
「彼は(現在)16歳です」
こんな文章が現在時制の文です。

 

以下の✔5つを表したい場合、現在時制を使います。

現在の状態・性質

例:He is so kind.
  「彼はとても優しい」

    

現在の習慣的動作

例:The swimming pool opens at 7:30 every morning.
「プールは毎朝7時半に開きます」

 

不変の真理・社会通念

(時代が変わっても変わらないもの)

例:The earth goes around the sun.
「地球は太陽の周りを回る」

 

確定的な未来

時刻表やカレンダー、プログラムなどもう決まっている未来

例:Tomorrow is Sunday.
(×Tomorrow will be Sunday.)
    「明日は日曜日です」

例:The game starts at 1:30.
「試合は1時半に始まります」

 例:My train leaves at 12:30.
「私が乗る電車は12時半に出発します」

 

時や条件を表す副詞節

と言われてもピンときませんよね?
なので、詳ーーしく説明します。

この内容、定期試験はもちろん入試にもよく出ます!

「時や条件を表す」とは?

●時を表す:「~する時」「~しながら」「~までに」など
例:when I see you next time
「次回お会い時」
例:while you watch TV
「テレビを見ながら」
例:by the time he comes back
「彼が帰ってくるまでに」

●条件を表す:「もし~なら」
例:if you are busy
「もしお忙しいなら」

「副詞節」とは?


 「副詞」と「」に分けて説明します。

「副詞」・・・動詞、形容詞、文など(つまり名詞以外)を修飾する語
・「節」・・・2つ以上の語がかたまりとなって1つの品詞として働くものを節 or 句という。 そのかたまりの中に S+V を含んでいるものが節。含んでいないものが句。

つまり!

副詞・・・動詞、形容詞、文など(つまり名詞以外)を修飾する S+V を含んだ2つ以上 の語がかたまり

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「もしあなたが金持ちになったら結婚します」

if, you, become, richという4つの語がかたまりとなって、
「"もしあなたが金持ちになったら"結婚する」という風に 「結婚する」という動詞を修飾している。
動詞を修飾しているということは if you become rich の かたまりは副詞として働いている。
そして if you become rich の中に S+V を含んでいるので節となる

つまり、if you become rich のかたまりは「副詞節」という名前になります。

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前置きが長くなりましたが、「時や条件を表す副詞節」が理解できたところで、

超大切なルールを覚えてもらいます。

「時や条件を表す副詞節の中では、
未来のことでも現在形を使う」


このルール超大事です!!!!

もう大事すぎてTシャツにしたいくらい!!!笑f:id:chachachambo:20170421092150j:plain

この大事なルールを覚えたところで、先ほどの例文を見てみましょう。

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"if you become rich"のかたまりが、「副詞節」という名前であることは、これまでの話で分かりましたね?
「もしお金持ちになったら」は「条件」を表すので、このかたまりは「時や条件を表す副詞節」という名前がつきます。
よって、Tシャツにもした大事なルールが適用されるわけです。
「あなたが金持ちになったら」というのはよく考えれば未来のことですよね?
でもTシャツの通り、「時や条件を表す副詞節の中では、未来のことでも現在形」なので、
× if you will become rich 
if you become rich

となります。

ここまで大丈夫ですか?
ここまでの長い話をまとめるとこうです☟

「時(when,while)や条件(if)を表す副詞節(名詞以外を修飾するかたまりでSVを含むもの)の中では、未来のことでも現在形で表す→willを使わない」

それでは、もう少し例を見てみましょう。

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「28歳になったら彼と結婚するつもりです」

 "when I’m 28" は時を表す副詞節。
(marryという動詞を修飾していてSVを含むから) 
「28歳になる時」というのは未来のことですが、
Tシャツの通り、「時や条件を表す副詞節の中では、未来のことでも現在形」なので、
× if I will be 28 
if I am 28 

となります。

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まだまだ例を見てみます。

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「私は夕食を食べながら勉強するつもりです」

 "while I eat dinner" は時を表す副詞節。
(studyという動詞を修飾していてSVを含むかたまりだから) 
「夕食を食べながら」というのは未来のことですが、
Tシャツの通り、「時や条件を表す副詞節の中では、未来のことでも現在形」なので、
× while I will eat dinner
〇 while I eat dinner

となります。

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まだまだ例を見てみましょう。
(それくらい大事ってこと!)

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「彼がここに来たら、あなたに電話します。」   

"if he comes here" は条件を表す副詞節。
(callという動詞を修飾していてSVを含むかたまりだから) 
「彼がここに来たら」というのは未来のことですが、
Tシャツの通り、「時や条件を表す副詞節の中では、未来のことでも現在形」なので、
× if he will come here
if he comes here

となります。

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 ここまで理解できた!まだ余裕!という人はこの説明も見てください。

ここが大学入試でよく出ますよ!!

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これまでTシャツにしたいくらい大事と言っていた

「時や条件を表す副詞節の中では未来のことでも現在形」 

というルール。もちろん副詞節でないもの(例:名詞節、形容詞節)の中では、このルールは適用しません

つまり、名詞節、形容詞節の中では、普通に未来のことはwillを使って表します

ピンとこないと思うので、何個か例をあげて説明します。f:id:chachachambo:20180309161213p:plain

「明日晴れるかどうか知っていますか?」

この"if it will be sunny tomorrow"は副詞節ではありません。名詞節です。
副詞というのは、名詞以外のものを修飾します。この"if it will be sunny tomorrow"は何も修飾していません。「明日が晴れるかどうかということ」という名詞です。
じゃあ本当に名詞かどうかを証明するために、この節を名詞(例えば"English")と置き換えてみましょう。
Do you know if it will be sunny tomorrow?
→Do you know English?
ね?おかしくないでしょ?だから"if it will be sunny tomorrow"という節はEnglishと同じ名詞なんです。
ってことは、あのTシャツのルールは適用されないので、普通にwillを使っていいんです。
× if it is sunny tomorrow
if it will be sunny tomorrow

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比較のため、次の文章も見てみましょう。f:id:chachachambo:20180309161210p:plain

この"if it will be sunny tomorrow"は副詞節ですよ!「もし明日晴れなら行こう」という風に「行く」という動詞を修飾していますから。
なので、Tシャツのルールが適用されて「未来のことでも現在形」にします。

× if it will be sunny tomorrow
if it is sunny tomorrow

f:id:chachachambo:20180210114504j:plain

 

もうひとつ例をみておきましょう。

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「彼女がいつ帰ってくるか誰にもわからない」
この"when she will come back"は副詞節ではありません。名詞節です。
「いつ彼女が帰ってくるのかということ」という名詞です。
じゃあ本当に名詞かどうかを証明するために、この節を名詞(例えば"the truth")と置き換えてみましょう。
Nobody can tell when she will come back.
→Nobody can tell the truth.
ね?おかしくないでしょ?だから"when she will come back"という節はthe truthと同じ名詞なんです。
ってことは、あのTシャツのルールは適用されないので、普通にwillを使っていいんです。
× when she comes back
when she will come back

f:id:chachachambo:20180210114504j:plain

比較のため、次の文章も見てみましょう。f:id:chachachambo:20180309162259p:plain

「彼女が帰ってきたら彼らは喜ぶ」
この"when she comes back"は副詞節ですよ!「彼女が帰って来たら喜ぶ」という風に「喜ぶ」という動詞を修飾していますから。
なので、Tシャツのルールが適用されて「未来のことでも現在形」にします。

× when she will come back 
when she comes back

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こんな風に試験に出る

1, We will apologize to her when we (  ) her next week.
①saw   ②see
③will see  ④have seen

2. He will have finished his homework by the time his mother (   ) home.
①gets  ②will have got
③will get   ④got 

 3, I'm not sure if he (   ) me again.
①called   ②will call
③calls   ④has called

 

解答
1, ②
2, ①
3, ②

 

 

解説

1, We will apologize to her when we see her next week.
「来週彼女に会う時に、私たちは彼女に謝るつもりだ」
"when we see her next week"は"apologize"という動詞を修飾する副詞節です。
なので、Tシャツの「時や条件を表す副詞節の中では未来のことでも現在形」というルールが適用されます。なので現在形のseeが正解。

2. He will have finished his homework by the time his mother gets home.
「彼は、お母さんが帰ってくるまでには、宿題を終えているだろう」
"by the time his mother gets home"は"finished"という動詞を修飾する副詞節です。
これまでのwhenやifと同じでby the timeも「~する時までに」という時を表す副詞節です。なのでTシャツのルールが適用されて、未来のことでも現在形です。

 3, I'm not sure if he will call me again.
「彼がまた私に電話をくれるかどうか分からない」
"if he will call me again"は「彼が私に電話してくれるかどうかということ」という名詞節です。なので、Tシャツのルールは適用されません!普通にwillを使ってください。